胃がん予防に重要だった、ピロリ菌の除菌
近年の研究で、胃がん予防のためには、早期のピロリ菌除菌が重要であるということがわかってきました。
ピロリ菌の発見
胃の中は強力な酸性のため、食物とともに口から入った雑菌は、すべて胃で死滅する―。つまり、胃の中は無菌であると長い間信じられてきましたが、1983年に発見されたピロリ菌は、胃の中で生存できる菌でした。
免疫力の弱い幼少時に感染して、継続的に胃粘膜に炎症を引き起こします。その結果、胃の粘膜がうすく萎縮した慢性萎縮性胃炎になっていきます。
それは胃がんのもとになる?
ピロリ菌が慢性胃炎を起こすと粘膜が弱くなり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を起こしやすくなります。
また、私達の身体は、いつも炎症が続いていると細胞が変化しやすい(=癌ができやすい)ことがわかっています。炎症があると、活性酸素が多量にできるため遺伝子が傷つきやすいのです。
胃がんの99%はピロリ菌感染がベースにあることがわかっています。ピロリ菌に感染している人は、感染していない人に比べると、20〜30倍も胃がんになる確率が高いとされています。
ピロリ菌の除菌はどのように?
ピロリ菌に殺菌作用のある抗生物質を7日間服用します。
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